NFL開幕間近、日産スタジアムでテネシータイタンズの試合を観るためのガイド

9月に開幕を控えたアメリカのナンバーワンスポーツといえば、アメリカンフットボール(NFL)です。この記事では、テネシー州ナッシュビルに本拠地を構える、テネシータイタンズ(Tennessee Titans)の試合を見にいくための準備(チケット、駐車場、混雑…)について書いています。

いよいよ、1億人以上が楽しみにしていたであろう、フットボールのシーズン到来です。2016年9月7日に、キャロライナ・パンサーズ対デンバー・ブロンコスの試合でプロ・フットボールリーグであるNFLが開幕します。開幕戦は奇しくも昨シーズンのスーパーボール(NFLの年間優勝決定戦)と同じ組み合わせなので、初日にして早速クライマックスです。

今回は、テネシー州ナッシュビルに本拠地を構えるテネシー・タイタンズ(Tennessee Titans)の試合を見に行くための準備について、チームの紹介、チケットの入手方法と入手困難度合い、駐車場、当日の楽しみ方などをご紹介しましょう。

弱小チーム(2016年現在)のテネシー・タイタンズ

さっそくですが、テネシー・タイタンズは現在NFLの中では弱小チームの部類に入ります。NFLは各チーム年間16試合戦うのだけど、この2年で5勝しかしてません。NFLは全部で32のチームがあるのだけど、2年連続でほぼ最下位です。

そのため、テネシー州では、タイタンズよりもむしろテネシー大学のフットボールチーム、Tennessee Volunteers(テネシーボランティアーズ、通称Volts/ヴォルツ)の方が人気があるかもしれません。

テネシータイタンズのホームスタジアムは、ナッシュビルのダウンタウンの川を隔てた場所にある”Nissan Stadium”(日産スタジアム)です。2015年まではLPフィールド、その前はコロセウムという名前だったのだけど、テネシーに北米本社を置く日産自動車が2015年にネーミングライツを買い取りました。

スタジアムの収容人数はおよそ7万人です。NFLのスタジアムとしては普通の大きさです。これといった特徴がないのが残念なところです。ちなみにKnoxvilleにあるテネシー大学のフットボールスタジアムは、定員10万人と、プ全米5番目の大きさを誇ります。

こちらが日産スタジアムの様子です。

2016年のタイタンズは、2年目の若手クォーターバックのマーカス・マリオタを中心とした若いチーム編成です。昨年まではオフェンスライン(攻める人を守る人たち)が壊滅的だったのだけど、今年のドラフトはオフェンスラインの選手(ジャック・コンクリン、ミシガン州立大)を1位指名して、補強にかかっています。

また、2014年に鬼のような活躍をみせた(2015年は何をしていたか不明)、スターランニング・バックのデマルコ・マリーを獲得しました。さらに同じくランニングバックとして獲得した新人で、2015年度の大学アメフトMVPのデリック・ヘンリー(アラバマ大)というがプレシーズン(日本でいうオープン戦)で大活躍しました。

前年度の守備は比較的悪くなかったので、2人の強いランニングバックと、補強されたオフェンシブラインをもってすれば、今年は飛躍の年だと思います。(毎年出だしは良いんです)

テネシー・タイタンズのチケットの価格と入手方法

全米屈指の人気スポーツであるNFLのチケットは、入手困難と言われています。人気チームのチケットは全席完売します。しかし、タイタンズは弱小チームだけあって、チケットは比較的入手しやすいです。

チケットは、タイタンズのホームページから年間チケットを購入するか、大手チケットサイトのTicketmaster.comを利用するか(チケットぴあみたいな感じ)、公式チケット再販サイトのNFL Ticket Exchangeを使うのが正攻法です。窓口でも買えるはず。それ以外は、Stubhubといったチケット転売サイト(一応管理されてるので大丈夫)や、あるいはクレイグズ・リストというヤフオク的なサイトを使います。(リスク高いので非推奨)。

2016年のテネシータイタンズの開幕戦は、はるか遠くにあるミネソタ州から、ミネソタ・バイキングスを迎えてのホームでの試合です。

試合開始3日前の時点で、チケットはまだ販売していて、安いチケットは40ドルくらいで手に入ります。(Ticketmasterで買うと、手数料で10ドル以上も追加で発生するので要注意）

タイタンズの場合、50〜100ドルあれば、だいたいのチケットは手に入ると思ってください。

ゲーム当日、まずは駐車場を確保！

チケットを買ったら、ニュースなどを見て、チームの動向をチェックしましょう。同じチームでも、シーズンが変われば別チームといってもいいので、弱小チームが躍進することもあります。また、シーズン途中でも平気で主力選手がトレードされたり、怪我で離脱する選手が出たりします。

そして当日を迎えます。NFLは雨天決行なので、晴れると良いですね。通常は12時開始です。テレビ中継の関係で、中部時間の場合、日曜日は12時キックオフか、3時25分キックオフのどちらかです。数年に1回、木曜夜や月曜夜に試合をすることもあります。

試合時間は、時計の上では60分+ハーフタイム20分なのだけど、頻繁に時計が止まるので、だいたい2時間30分くらいかかります。

当日は街全体が渋滞するので、1時間くらい前に駐車場に到着するようにしましょう。意外とアメリカ人は出足が遅いので、1時間前到着だと、比較的周辺は空いています。

スタジアム備え付けの駐車場は、駐車場チケット付きの入場券を買った人しか使えないようです。チケットだけ買った庶民は、スタジアム近くの空き地を利用した20ドルのインディー系駐車場などを利用しましょう。20ドルが相場のようです。

他には、ダウンタウンに駐車して、少し歩く人もたくさんいます。ダウンタウンの駐車場も決して安くはないけれど、駐車時間は4時間程度なので、1時間5ドルするようなところにとめなければ、安くあがります。

オススメは、ちょっとだけ歩く(15-20分)ことになるけれど、公共施設の駐車場(Nashville CourthouseやNashville Public Library)です。4時間とめても10ドルくらいです。少し遠いけれど、30分も歩けば、Nashville Soundsの野球場周辺の無料駐車場が使えるはずです。

ダウンタウンに駐車した人は、この歩道橋を使って川を渡って会場に向かう。

なお、試合終了まで観戦すると、おそらく駐車場から出られない・街から出られない・高速に入れない・高速が渋滞…などの事態が待ち受けていることでしょう。

仏の心で帰路につくか、いっそ渋滞が収まるまで遊ぶか、渋滞になる前に早めに抜け出しましょう。ハーフタイムで帰る人は皆無なので、第3クオーターが終わる頃に出れば十分でしょう。第4クォーターは時計が止まりまくるので、30分くらいかかります。

入場から試合開始までの流れと、持ち込み禁止品

最大7万人が入れる会場なので、入場口もそれなりに混雑します。30分前には到着するようにしましょう。

大きな入場口が2つあって、VIP席の人には別の小さな入り口があります。チケットを提示する前に荷物チェックが入るため、皆さん手を上げて金属探知機チェックをうけます。

荷物チェックには、NFL全体の共通ルールが適用されます。

当然飲食物の持ち込みは不可です。もちろんアルコールも持ち込めません。スタジアム内の高価な食事を買う羽目になります。

また、普通のバッグの持ち込みも不可です。透明なビニールカバンのみ可能で、サイズも指定されています。メッシュのトートバッグもダメです。小さなポーチもNGになりそうなので、ポケットのない洋服を着る女性は気を付けてください。

公式サイトの動画もご参考に。

http://www.titansonline.com/stadium/carry-in_policy.html

クッションも持ち込めません。寒い日にポンチョやブランケットを持ち込むのは大丈夫だそうです。

チーム毎にビニールバッグがあるらしい。

ポンチョ。

試合開始、売店の充実度合い

試合が始まると、それぞれ思い思いのペースで試合を見ています。フットボールは野球のように中断が多いので、適宜休憩しながら見ることができます。

席に座っていると、簡単な飲食物の売り子が席まで来てくれます。ビールや水、ポップコーンくなどです。

もっとガツんと飲食したい人は、1階まで降りれば、しっかりとしたレストラン(ハンバーガーやバーベキューサンドイッチにピザなど)があります。

上の階の客席外にも、それなりに売店はあります。これはそんなうちの1つ。

飲み物と軽食を売っています。マルガリータ12ドル、レモネード6ドル、ペットボトルの水は4ドル。綿菓子4ドル。アルコールには身分証明書が必要。この売店は現金しか受け付けないみたいだけど、クレジットカードが使える売店もたくさんあります。

私が観戦した試合は、「お酒を飲まないことを宣言した運転手」のために、ソフトドリンク1杯無料なるキャンペーンをやっていました。(主催が日産なので。フットボール見ながらお酒飲んで飲酒運転で事故を起こす人が多いらしい)

ファンの服装と、アウェーチームのファンの振る舞い

そこまでの人気チームではないので、私服で見に行っても全く問題ありません。とはいえ、チームのユニフォームやチームカラー(紺・水色・白 )を着ると客席に溶け込めるはず。ただし、客席がガラガラならその限りではありません。

勢いにまかせて現時点の人気選手のジャージを買うときは要注意。翌年クビになることもザラ。何年も着る場合は、本当に好きな選手とか、名前無しが安全。
私が見に行った試合は、対戦チーム(インディアナポリス・コルツ)のファンも結構いました。日本のプロ野球のようにホーム席・アウェイ席という概念はなく、パラパラとアウェイチームのファンが座っているイメージ。比較的近郊の都市(といっても車で4-5時間)のためか、そこそこファンがいました。アウェイだからといって、応援をすると白い目で見られたり、野次を浴びるということはなくて、比較的自由に応援していました。ひとえにタイタンズが弱いからかもしれません。

というわけで、アウェーチームの応援がしたい場合でも、気軽に見に行けますよ。