日本への一時帰国で重宝するSIMカード (U-mobile)の利用レビュー

この記事では、海外駐在の人が、日本に一時帰国した時に重宝する、SIMカードとして、私が実際に利用したU-MobileのSIMカードについて実体験に基づいてご紹介しています。

海外駐在員の方は、日本に一時帰国(出張)したときに日本でも仕事ができるような、グローバルプランに加入した携帯電話を会社から支給されているかもしれません。でも、そういう携帯電話をもっていない人や、帯同家族、はたまた海外在住で、日本に仕事や観光で数日間滞在したい方は、日本でどうやれば電話(スマホ)が使えるのでしょうか?

先日、日本で一時帰国したときに、日本で使えるSIMカードを購入しました。U-MobileのJP-SIMという製品です。少し制約はあるけれど、かなり使い勝手が良かったので、おすすめいたします。

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はじめに:SIMカードとは?

SIMカードの仕組みを理解している方は読み飛ばしてください。

みなさんが契約している携帯電話の会社はどの会社でしょう?日本だったらdocomoとか、アメリカだったらAT&Tなどかもしれません。多くの場合、国を出ると使えなくなります。契約している会社が自分の国でしかサービスを提供していないので、国を出ると「圏外」になるのです。

すごくザックリ説明すると、携帯電話の中に入っている小さな「SIMカード」というカード(チップ)が、どの電話会社と契約しているか、チェックしていて、その会社の電波しか拾わなくなっているのです。

海外旅行をするときには、その国で携帯電話を入手(買ったりレンタルしたり)しないといけないのです。でも、幾つかの条件を満たせば、海外でも今お持ちのケータイ電話を使えます。

自分のケータイがSIMフリーで、その国で使えるSIMカードを手に入れれば良いのです。

日本に来たアメリカ人だったら、docomoショップに行けば手に入るかもしれません。でも、たいていの場合、普通に携帯を契約させられます。

ただ、最近は仕組みが変わってきていて、「SIMカードだけ」を入手できるようになっています。ケータイショップだけでなく、家電量販店や自動販売機でも買えるのです。

このSIMカードを入手したら、自分のケータイに差し込みます。ちょっとした針金みたいなものが必要なこともあるけれど、ネジまわしを使って電池交換するくらいの手間で交換できます。そうすると手持ちの電話が、その国で使えるようになります。(交換したSIMカードは自国に戻るまで無くさないように)

気をつけたいのが、昔のケータイは「SIMフリー」でないことが多くて、docomoの携帯にdocomo以外のSIMカードを入れても使えなかったりします。購入した電話屋さんなどで確認しておきましょう。

U-MobileのSIMカード、JP-SIMのご紹介

ようやく本題です。日本に来て、滞在中にケータイが使えるようにSIMカードを探している方には、U-MobileのSIMカードをおすすめします。

U-MobileのJP-SIMの特徴・良いところ

このJP-SIMは次のような特徴があります。

  • NTTdocomo 3G(FOMA)・4GLTE(xi)対応 (利用範囲が広くて、回線が早い)
  • 初期費用0円
  • 多言語マニュアル付(日本語、英語、中国語、タイ語)
  • 最大15日間使用可能 (※15日モデルの場合)
  • 1日あたり200MBの高速通信が利用可能。

料金前払い(プリペイド)なので、延滞料金などはありません。

私が購入したのは15日モデルでした。滞在日数に応じて、買うべき製品(7日、15日、30日がある)が変わります。SIMカードを入れ替えるだけでは使えなくて、マニュアルに従い、比較的簡単な手順に従ってAPN設定を有効化する必要があります。

このSIMカードの一番良いところはデータ利用料の上限が「毎日リセット」されることです。

多くのモバイルWi-Fiルータや他のSIMカード(そして普通のケータイ電話)は、「1ヶ月のデータ利用料が10GB」といったように、一定期間で使えるデータ量が決まっています。なので初日で全データを使い切ったらあとは地獄の速度制限がかかります。

このSIMカードは、1日の上限が決まっていて、しかもそこまで多くないので、たくさん動画をみるとすぐに上限に達してしまいます。でも翌日はまた何事もなく普通の通信ができるようになるので、「滞在中もしかすると大量にデータを使う日があるかも。でも他の日はそこまで使わない」という人はうってつけです。

また、docomoのLTE対応なので、比較的どこでも電波が入って早い通信速度です。

U-MobileのJP-SIMの注意点

利用有効期限があるので、「有効化」(APN設定)したら、たとえ1度も使わなくとも、有効期限が過ぎると使えなくなります。「今日は使わなかったから1日延長」なんてことはありません。

さらに、この日までに有効化してください、という期限もあるので、将来のために買い溜めはできません。

そして、一番大事なことは、「データ通信しかできない」ということです。U-MobileのSIMカードで電話はできません。(ちなみに、電話番号は設定されるけれど、その電話番号にかけてもつながりません)

ただし、データ通信を使って行う電話サービス(LINE通話とか、Skypeとか、FaceTime)は問題なく使えます。

ちなみに、SIMカードを入れ替えても、これまでのLINE、Skype、FaceTimeはこれまで通りに使えます。(家の外のWi-Fiに繋いでも使えるのと同じような理屈です)

U-MobileのJP-SIMが向いている人と不向きな人

最後に、どんな人に向いているのか、そして向いていないのかをまとめてみましょう。

U-Mobileが向いている人

  • 実家に滞在しているから、電話は実家でできる。外出中のデータ通信がしたい。
  • 友達はみんなSkypeやLINEでやりとりするから、電話が使えなくても問題ない。

滞在日数が2-3日だったり、微妙に短い場合でも、これより安いオプションはあまりないでしょう。

U-Mobileが向いていない人

反対に、時々電話をかけたり、電話を受けたりしないといけない人には向いていません。私がこのU-Mobileを使っていて不便だと思ったのは、お店に予約の電話をしたり、飲み会のお店に遅刻連絡をしたりできなかったことです。ただ、Skypeの有料オプションを使えば普通の電話にかけたりすることができるようなので、そういうものをうまく使うのも良いでしょう。

なお、auやSoftbank、docomoが出しているプリペイド携帯が選択肢に入るのだけど、意外と割高なので、しっかり値段を確認してみましょう。(始めるための一時金が必要だったり、プリペイドで支払うべき最低額が結構高額だったり…)

いくつか音声通話付きのSIMカードを探してみました。使ったことがないので、これがオススメ!というわけではありません。

パソコンでテザリングしてデータ通信をしたい人にも向いていないでしょう。1日200MBだとすぐに上限に達してしまいます。そういう方はWi-MAXやモバイルルータなどのデータ通信に特化したプランを検討しましょう。

そんなわけで、日本に一時帰国した際の、モバイル事情を飛躍的に向上させるためのSIMカードのご案内でした。東京オリンピックにともなって来日する人が増えるとはいえ、公衆Wi-FIが整備されるとはとうてい思えないので、2000円程度身銭を切って快適なネットライフをお過ごしください。

なお、成田空港は無料のWi-FIが使えるので、実家や宿泊先にどうやって向かおうか、という検索などは空港で済ませておきましょうね。