夫婦で海を挟んでの別居を解消するまでの長い話(その6)

この記事では、我が家がかつて経験した、妻の海外勤務にともなう別居中に、家族、とくに息子とどうやってコミュニケーションをとっていたかについて書いています。いわゆるテレビ電話を大活用しました。

前回の記事では、休職を申し出ていたけれど、「権利と義務」を理由に認めてもらえず、おまけに異動することになった、ということを書きました。

異動にあたって一波乱あったのですが、それは次回の記事に持ち越して、今回は別居中の家族のコミュニケーションについて書きます。時差の壁などを乗り越えるのが大変でした。

スポンサーリンク

日本とアメリカは、時差がかなりある

当たり前の話ですが、日本とアメリカには時差があります。妻の住む町と日本の時差は、マイナス14時間でした。日本がお昼過ぎの14時になるころに、アメリカはようやく同じ日の午前0時を迎えます。

私の勤めていた日本の会社は9時前始業(ただし私は裁量労働)で、遅くまで残業です。一方で妻は、毎日8時頃に子どもを保育園に預け、午後6時(18時頃)まで働きます。

つまり、私の始業前(9時頃)に、妻が仕事を終えて帰宅する、そのタイミングが唯一双方ともに仕事をしていない状況です。なお、アメリカが朝のタイミングも、私が仕事を終えていれば双方仕事をしていない時間です。でも、シングルマザーの朝の支度ってメチャクチャ大変なので、実質使えない時間です。(自分の身支度をしつつ、子どもを起こしてご飯をあげて、保育園に送る…)

そういうわけで、我が家がコミュニケーションできる時間帯は、平日は日本時間の午前9時前後に限られてしまいました。なお、土日は終日会話できる。

どこでどうやってコミュニケーションをとるの?

我が家が利用していたのはiPhoneなどで利用できるテレビ電話サービスのFaceTimeです。はじめの頃はSkypeを使っていたのだけど、夫婦ともにiPhoneだし、Skypeより音声・画像の品質が良い気がしたので、もっぱらFaceTimeでした。

会話をする場所が悩みどころです。午前9時には出社しているので、実質会社にいる時間しか電話できません。さすがに会社に着いてから自席で電話するのは気が引けたので、会社の最寄駅に着いてから、会社の玄関までの徒歩10分間をテレビ電話タイムにあてることにしました。当時から歩きスマホは問題になっていましたが、背に腹は代えられません。

妻はその日にあった出来事や愚痴などを話し、息子は「あっ、パパだ!」と喜んで妻のスマホを握りしめてこちらの顔を見ていました。妻が夕飯を作る間に、息子の注意を惹きつけておくということもありました。

あとは、休日にテレビ電話経由でカルタをやったこともありました。カルタってすごいですね、読み手側はどこにいても問題なくできちゃって、テレビ電話の可能性を見直してしまいました。

家族の通信費はどうなった?

国際電話が高価だったのは昔のこと。今はスマートフォンがあれば、どこでもインターネットにつなげられて、いくらでも無料で会話できます。

FaceTimeの利用料は国内だろうと国外だろうと無料です。でも、インターネットへの接続料が発生します。自宅などのWi-Fiを使えば接続料はかかりませんが、屋外だと、auやらdocomoの回線を使います。iPhoneなどスマホはたくさん使うとパケット利用制限に引っかかることもあります。

ただ、FaceTimeの通信パケット料はそこまで多くなかったです。30分喋って200MBいったくらいでしょうか。私のiPhoneが、古いiPhone4Sだったのも幸いしました。LTEが使えない機種だったので、LTEを対象とした通信量上限がありません。

その代わり3G回線なので、ちょっとだけ遅かったものの、自宅のWi-Fiでインターネット接続している妻と会話する分には全く不自由しない回線速度でした。

というわけで、結局、毎月のiPhoneの月額料金以外のコストは発生しませんでした。

次回は再び、会社のエピソードに戻ります。

テレビ電話(Skype)でのコミュニケーションは夫のみ日本に単身赴任のこちらのご家庭でも同様でした。「顔は見えるが、会えないので余計寂しさが募る」という状況はまさにその通りでした。

本筋に戻ってまだまだ続きます