Soccer Shots! アメリカのサッカー教室事情(5歳児)その2

この記事では、5歳の息子が参加しているSoccer Shotsというアメリカのサッカー教室についてご紹介します。8週間のレッスンで、いったいどんな練習をして、どんなスキルを習得するのか、簡単ご紹介しています。

前回の記事で、5歳の息子がアメリカのサッカー教室に入ったという話をしました。

Soccer Shots! アメリカのサッカー教室事情(5歳児)
この記事では、5歳の息子が参加しているSoccer Shotsというアメリカのサッカー教室についてご紹介します。対象年齢や、練習の頻度や、レ...

とはいえ、週に1回たったの45分間のレッスンです。5歳児(正確には4歳児と5歳児)向けのレッスンでいったいどのくらいのことができるのか、気になる練習内容をご紹介します。

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Soccer Shotsのコーチ陣

Soccer Shotsは、1クラス10名程度の子どもが参加して、2人のコーチが担当します。場所は近くの公園の芝生で、サッカーグラウンドではありません。メインのコーチは30歳くらいの結構太った女性でした。呼び名は「コーチ」でした。アシスタントコーチとして、「コーチ・サマンサ」という大学生くらいの若い女性がいました。大きな「コーチ」が来られない時に、メキシコ人の40-50歳くらいの男性がメインのコーチとして来たこともありました。

3人ともSoccoer Shotsだけで生計を立てているとは思えず、普段何をしているのかは不明でした。少なくとも保護者ではありませんでした。

Soccer Shotsのお約束

アメリカ人なので時間には結構ルーズ。だいたい5分遅れで始まり、45分しか練習はないのに遅刻してくる子どもたちもたくさんいました。開始時に、口に出してコーチと約束をします。

  1. Listen to the coach (コーチの言うことを聞く)
  2. Play the Game (ゲームを楽しむ)
  3. Score a Goal (ゴールを目指す)

※かなりあやふやです。

続いて「今日のテーマ」をコーチが教えます。「リスペクト」とか「コミットメント」とか。なんとなくチームプレーに関係する単語が多かったです。単語を教える教育的目標があるのかもしれません。

Soccer Shotsの流れ

意識合わせが終わったら、準備運動などは特になく、練習が始まります。(コーチによっては軽いストレッチをすることもありました。ただし1-2分)

ボールは練習の間、教室が貸してくれたものを使います。

まず2-3個のスキルを伸ばすための簡単な練習やミニゲームを30分くらいやります。終盤にシュートの練習をしていました。

夏の練習はとにかく暑いので、10分おきくらいに水休憩が入ります。ただ、アメリカ人は自由なので、集中力が切れたり喉が乾いた子どもは思い思いのタイミングで水を飲んでいました。

練習が終わると、適当にチーム分けをして、ゼッケン(最近はビブって呼ぶんですかね)をつけて、練習試合をします。試合と言っても遊びの延長みたいなものです。本格的なゴールは使わず、子ども用の折りたたみ式のゴールです。ゴールキーパーはおかず、ルールも厳密ではありません。戦術など教えないので、両チームの全員がひたすら団子状にボールに群がります。

10分くらいゲームをしたら、練習は終了。最後にみんなで集まって円陣を組んで手を合わせて大声で”Soccer Shoooots!”と叫んで、解散です。

Soccer Shotsで教わったスキル

チェーンのサッカー教室で、かつ短時間・低料金ということもあって、教え方は言い方が悪いけれどかなり「やっつけ」です。2-3回基本動作を繰り返したら「完了!このスキルは教えたし覚えた!」ぐらいのスタンスです。練習時間が短いのと10人くらいの生徒に対してコーチが2人なので、1人1人がちゃんとできているかはフォローしきれていませんでした。

回次ごとにどんなスキルを習得したか(教わっただけで習得はしていないけれど)列挙してみます。(7回目と8回目はメモし忘れました)

Soccer Shots 1回目

ボールを「コントロール」する (動いているボールに片足を乗せて、ストップさせる)
ドリブル (歩きながらボールを蹴る)
スピードドリブル (走りながらボールを蹴る→みんな強くボールを蹴ってそれを追いかけてるだけだった

フィールドの端っこから端っこまで走ったり、歩いたりして、どこが陣地なのか体感する(フィールドのことをサッカーアイランド、と呼ばせていました)

お魚ゲーム‥サッカーは印で囲まれたフィールド内だけでプレイするものだと理解させるために、フィールド内でサメと魚に分かれて鬼ごっこ。

Soccer Shots 2回目

今日の単語はコミットメント。

「フィールドの広さを知ろう」の2回目。真ん中に一人、鬼をおいて、目をつぶらせる。残りのメンバーはこっそり走り回って、4つあるコーナーのどこかに移動する。真ん中の人は、音を頼りに、どこのコーナーに人がいるかを指差す。

前回の復習‥ ドリブル、スピードドリブル、コントロール

少しだけディフェンスの練習

Soccer Shots 3回目

ドリブルの応用練習。「ジャイアントの木をドリブルで倒す」というごっこ遊び。鬼(ジャイアント)に捕まらないように小さなカラーコーンをドリブル(弱いシュート)で倒す。
インサイドキックとアウトサイドキックの練習
シザーズ(フェイント)の練習。止まっているボールを両足で一回ずつまたぐ。

Soccer Shots 4回目

小雨のため6人だけしか参加なし。シュート練習を多めにやった。

Soccer Shots 5回目

今日の単語は”Responsibility”… Do your job (あなたがやるべきことをやろう) 。
インサイドショット、アウトサイドショットの練習。

Soccer Shots 6回目

助け合いが大切、と学ぶ。パス練習を多めにやった。

7-8回目に何をやったかは忘れました。

最終回の8回目は、全員で記念撮影をして、メダルをもらいました。

Soccer Shotsの子どもたちと親たち

小さい子ども向けのクラスだったので、男女特に区別なく参加できます。10人程度の参加者のうち、女の子が2人でした。白人の男の子、黒人の男の子、インド人の男の子など、人種はバラバラでした。

4-5歳クラスだったのだけど、申込数が少なかったのか、6-7歳クラスに申し込んだ子どもたちも無理やり同じクラスに入れられていたようです。

貧富の差が激しいアメリカ。それなりに高級住宅地もある地域で申し込んだのだけど、比較的貧しい家庭の子どもたちが多く参加しているような印象を受けました。(とはいっても、みんなちゃんとした服装はしているので、明日の暮らしに困るほどではない)。具体的にいうと、小太りで古い車に乗っていて、タトゥーいっぱい入れているような保護者が多かったです。

お金がある親は、お母さんがだいたいヨガパンツとか履いてきてます。そういう人もそこそこいました。

Soccer Shotsの効果。息子はサッカーうまくなった?

2シーズン続けて通ったけれど、値段が安くて、その値段相応の内容かな、という感覚です。

日本のサッカー教室で期待する基本スキルを完全に習得するところからはだいぶ遠くて、ボール遊びを覚え、サッカーを好きになるきっかけづくりが目的のようです。スキルとしては日本の子どもが体育の授業で習うよりも低いでしょう。

最低限、サッカーという競技がどんなものかは理解してくれたと思います。そもそもそれがサッカーを習わせたきっかけなので、目標は達成できました。

我が家はこれ以上を求めていないけれど、サッカー少年(少女)に育てたいご家庭は、3-4歳の頃にSoccer Shotsに何シーズンか通わせつつ、親とか友達とサッカーで遊んで、もっと上手になりたいと思ったら、別途試合をメインにするチーム(Competitive)に入るのが良いのかな、と思います。