アメリカでステーキを焼く。絶妙なミディアムレアにする秘訣

ナッシュビルの有名ステーキ店

この記事では、アメリカにお住いの方向けに、スーパーで買ってきたステーキ肉を使って、失敗なく自宅でものすごく美味しいミディアムレアのステーキを焼く秘訣をご紹介します。

アメリカ人は肉をたくさん食べてます。ステーキレストランも大衆派から高級志向までさまざまです。日本の焼肉の繊細な味が恋しくなることもあるけれど、美味しいステーキは美味しいです。でも、安いステーキレストランに行くくらいならば、ぜひスーパーでちょっと良い肉をかって、自宅でステーキを作るのに挑戦しすることをおすすめします。ご紹介するレシピにのっとって作れば、コストパフォーマンス抜群で、驚くほど美味しいステーキが作れます!

スポンサーリンク

アメリカの牛肉は安い!

アメリカに住んでいると、肉がめちゃくちゃ安くて驚きます。我が家は肉だけは必ず高級スーパー(Wholefoods)で買っているのだけど、結構いいステーキ肉で1ポンド15ドルくらい(100gで350円くらい)で買えてしまいます。もっといい肉を求めても、せいぜい2倍で、特売なんてやっていると1ポンド10ドルを切ります。大衆派のスーパーだともっと安く手に入るでしょう。

日本の霜降り肉と違って、脂の少ないがっつりとした赤身なのだけど、上手く料理すれば日本ではなかなか味わえないステーキが食べられます。

良さそうな肉を買って、自宅でステーキを作れるようになると、お手軽価格で贅沢な気分がしょっちゅう味わえることになります。

ステーキの焼き方いろいろ

この記事を書くにあたり、Buzzfeedの以下の記事を参考にしました。

https://www.buzzfeed.com/robertbroadfoot/lets-find-out-the-best-way-to-cook-a-steak?utm_term=.kyzmV5j3l

ステーキって、肉をフライパンで焼くだけの料理に見えますが、そこまで簡単ではありません。(とはいえ、そんなに複雑でもないです)

ちゃんとステーキを焼くには、じつはいくつか方法があります。

  1. 高温のフライパンでじっくり表面を焼き、余熱で中に火を通す
  2. 高温のフライパンで表面をサッと焼き、オーブンに入れて中に火を通す
  3. 低温のオーブンで全体に火を通し、仕上げに高温のフライパンで表面を焼く

多くの人は、1番の方法しかしらなかったでしょう。そして余熱で火を通す事を知らずに、中が生焼けで困っていたかもしれません。

結局一番美味しいステーキの焼き方はこれ!

何度か試行錯誤しましたが、現在は、一切の迷いなくおすすめします。

アメリカ牛のステーキは、いきなりフライパンで表面を焼くのではなく、低温のオーブンでじっくり火を通した後に、高温のフライパンでサッと両面を焼く、という方法が一番美味しくステーキを焼くことができます。

こちらが、その方法で焼いたステーキです。ステーキの典型的な失敗は、Bulles Eye(牛の目=ダーツの的)と呼ばれるもので、表面に行くほど焦げていて、中に行くほど生焼け、という状態です。

しかし、このステーキは、中は均一に柔らかくて火の通ったミディアムレアで、表面だけうっすらとカリカリに焦げています。

それでは作り方を紹介しましょう。

  1. 肉を冷蔵庫から出して、室温で30-60分ほど放置します
  2. 同時にオーブンを200°F/95℃に設定しておきます
  3. 肉に塩コショウをふって、オーブンに入れて、30-40分焼きます
  4. オーブンで焼きあがる前に、フライパンに気持ち多めのキャノーラ油(大さじ2-3)を入れ、強火で加熱します
  5. オーブンから出した肉をフライパンに入れ、片面各1分ずつ焼きます
  6. お好みで、片面を焼き終える直前に、仕上げとしてバターやハーブ(ローズマリーやタイムやニンニクを入れて、表面に香りをつけてください

肉は常温に戻しておかないと、ちゃんと火が通らないことがあります。夏場は30分未満で十分です。

肉の内部の温度を測る温度計もあるので、もし持っていたら、内部温度が125°F/51℃になればオッケーです。

油はキャノーラ油でなくても良いけど、オリーブオイルは高温にならないので避けましょう。

肉を焼いた残り汁に赤ワインを入れてリッチなソースにしても良いですし、残り汁で玉ねぎやコーンを炒めると素敵な付け合わせになります。

ステーキにおすすめの肉とは

ステーキ肉といってもいろんな部位があります。有名どころは以下の5つです。

  • 柔らかい肉が好きならFilet Mignon(フィレミニョン)
  • ひたすら赤身を楽しみたいならSirloineかRib Eye
  • 脂のある濃厚な味が好きならNew York StripやT-born

Round Topといって少し大きめの塊で売られている部位はステーキにするとちょっと硬いかもしれません。

自宅に友人を招いてステーキパーティー(肉持ち込み制)を行って、同時に5種類くらいのステーキ肉を食べ比べた結果、「肉は高いほど美味しい」という身も蓋もない結論が出ました。

また、値段のやすい部位はこの方法で焼くよりは、半日醤油と刻んだニンニクに漬け込んで、高温のフライパンで両面を2-3分ずつ焼いて、10分ほど放置して余熱で中に火を通して食べる、というやり方のほうが美味しいようです。

おまけ:スーパーでステーキ肉を買うのはどうすれば良い?

ちなみに、アメリカのスーパーの精肉コーナーは基本的に店員さんに頼んで肉を取ってもらう方式です。英語が苦手だったり、慣れないうちは敷居が高いかもしれません。

唯一の例外は、Trader Joe’sです。肉屋の人件費が勿体ないという理由で精肉コーナーをおかずに、肉は全てパックに詰めて売っています。また、精肉コーナーがあるお店でも、だいたいパック詰めの肉を売っていることが多いです。

でも、鮮度を考えるとぜひとも精肉コーナーにチャレンジしたいところです。

New York StripとかSirloinやRib Eyeという肉がステーキに向いています。たいていの場合、1-2人前の大きさにカットして売っているので、「それください(Can I have that?)」とガラス越しに指差して、「一個上・一個下(one more up, one more down)」とかジェスチャーで好みの塊を指定してください。

はじめは「目視で重さがわからないよ!」と戸惑うでしょう。これは慣れもあるけれど、パックになってる肉を見て、だいたいの重さの見当をつけてから選べば良いでしょう。

もし会話術が上達したら「いやー、一人でステーキをちょっとだけ食べたいんだけどね、その肉どのくらいの重さ?1.5ポンド?うーんちょっと大きすぎるな。半分に切ってくれる?なに、それならこっちの塊がおすすめ?ほお、0.8ポンドか。じゃあそれにしよう。持ち歩き長いから氷もつけてね!」という会話をすれば良いと思います。