家その23:銀行ローンに翻弄されまくった、契約当日

この記事では、アメリカでマイホームを購入した我が家が、契約日当日になってもローンが認可されずにてんてこ舞いしたエピソードをご紹介します。何一つ非は無いのにローンがおりませんでした。

2ヶ月以上にわたるマイホーム購入エピソードを紹介してきましたが、ついに契約日(Closing Day)になりました。水曜日がClosing Dayで、木曜日は何もなく、金曜が引っ越し(アパート解約して、荷物を全て新居に運ぶ)という計画を立てていました。

銀行からのローン関連の書類は迅速に正確に提出してきたので、あとは銀行の最終手続きを待つだけです。

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しかし、銀行のローン認可が、おりない…

計画が狂ったことに気づいたのは、契約前日の午前中です。ローンが承認されたらその旨を連絡してくれるはずなのですが、何も連絡がありません。この日のうちにローンがおりなかったら、翌日の契約ができません。心配になって担当者に連絡をすると「どうもまだ審査が終わっていないらしい」とのこと。

いったいこの一ヶ月間なにやってたんだよ!と思いつつも、次なる指示を待つことになりました。すると、「このTransaction(取引)が何か一筆書いて証明してくれ、という連絡がきました」。夫婦間で小切手を使って金銭をやりとりしたときのものです。なんで今更…と思いつつ、即座に指示に従います。

そして、その日の午後に、ローンの審査対象者から連絡がきました。「現在鋭意審査作業を行っているが、本日中には完了できない。明日の朝にかけて作業を継続する」とのこと。

家のClosing(契約)は翌日朝からだったので、この時点でローンがおりていないということは、契約ができないということです。かなりあせりました。担当者は続けて「朝には審査がおりていないけれど、午後になったらおりるかもしれない。契約の場に必要な不動産エージェントと、契約担当者(Title Agent)の午後の予定を押さえることをオススメする」と提案してきました。

早速、不動産エージェントに連絡をとり、ローンの状況について伝えました。どうやら銀行のローンが土壇場でおりなくて、半日から数日遅れることは(残念ながら)日常茶飯事のようで、不動産エージェントとTitle Agentはすでにその日はまる1日予定をあけていてくれました。半日予定がずれ込むだけならば、なんとかなりそうです。

ヒヤヒヤしながらその日は眠ることにしました。

翌日、本当だったら会社を休んで午前中から家の契約をするはずだったのが、何もすることがなくなったので、会社にいきながら銀行と連絡をとりあいました。

午前中の時点で、「本日午後2時〜3時頃に審査が認可される可能性が高い」と言われました。ただ、午後4時までに審査がおりないと、契約書類を銀行にもっていっても銀行がしまってしまうので、契約ができないかも、という心配なことを言われました。

あせりながら連絡をとりつつも、終了時間がきまっているならば、それにあわせて先回りして動こう、ということになり、まずは頭金の総額を確認し、銀行に立ち寄ってCashier’s checkを書いてもらいました。

頭金は金額が大きいので、「銀行にこれだけ残高があるよ」という口約束では支払いを認めてくれません。銀行間の電子振込み、または銀行側が「この小切手を払えることを保証する」という証明書付きの小切手(Cashier’s Check)を使う必要があります。

一般的なのは電子振込み(銀行コードなどを入力すれば支払える)らしいのだけど、手数料がCashier’s checkに比べて高額(30ドルと80ドルくらい)だったので、我が家はCashier’s checkを活用しました。銀行で5分くらいで手続きできたので、契約を行うオフィスに向かおうと車に乗ったところで、ローン担当者から、正式にローンが下りたという連絡がきました。この時点で午後3時でした。ギリギリ今日中に契約ができそうです。

契約はひたすらサインを繰り返す単純作業であった

まずは新居に立ち寄って、問題がないことをサクッと確認し、続いて待ち合わせ場所である不動産エージェントの事務所に向かいました。どうやら今日中に契約をしても、書類提出は結局翌日になるようなので、銀行が何時に営業終了しようが、あんまり関係ないようでした。

ほっとしていると、大量の書類を抱えたTitle Agentが到着しました。ぱっと見で若くみえたけれど、メイクが濃いかなり年配の女性でした。彼女の抱えている書類が、銀行から送付されたという書類一式のようでした。

書類一つ一つを簡単な説明をしながら、「合意しました」という意味で自分たちのサインをしていきます。契約書本体のみならず、ローンの利率はこうです、とか、新居のコミュニティ(住民間の管理団体)のルールとか、銀行が個人情報を利用することに合意します、とか、重要度もピンからキリの各種書類にサインしていきます。基本的に全ての情報は事前に知っていたことなので、揉めることはなかったのだけど、「これってどういう意味ですか?」というレベルの確認が結構発生しました。

ガイドブックには「当日子どもはぜったい連れてこないこと!」と書いてありましたが、その理由も納得なくらい単純かつ集中しないといけない作業でした。

そんなこんなで1時間強かけて契約が無事完了しました。これで鍵を受け渡し、晴れて新居が自分たちのものになりました。

2日後に引っ越しをして、鍵を付け替える、という細々としたタスクはあったけれど、ほっと一安心です。


コメント

  1. 匿名 より:

    アメリカでの家の購入に関しての詳しい内容、読ませていただき本当に勉強になりました。